4月は、レビューと共に振り返ります。 fafnirさんの4月は、エレクトロニック・ミュージックとロック、そしてR&Bの境界を自由に行き来する1ヶ月でした。Colonial PatternsのHuerco S.への再燃から始まり、Quiet Lightの「Blue Angel Sparkling Silver 2」やYvesの「NAIL - EP」といった現代的なアンビエント/エレクトロ作品への深い関心が目立ちます。同時にNine Inch Noils & BOYS NOIZEのコラボレーションでは、過去のインダストリアル・ロック史をエレクトロニック美学へ昇華させた試みを「混沌と破滅を、美学はそのままに昇華させた」と高く評価し、音響の歴史的な厚みを読む目利きが感じられます。 一方で、The Velvet RopeのJanet Jacksonへの再発見やLemonadeのBeyoncéを10年の時間差越しに捉え直すなど、ポップ・ミュージックの古典的傑作への立ち返りも顕著です。ノア・カーンの新作評では「グッドメロディーの宝庫」と単純な良さを認めつつ、現行シーンではエレクトロポップやグリッチポップといった最先端の音響表現に引きつけられている、という緊張感のある聴き手像が浮かび上がります。 グローバルな発掘眼も鮮明で、フィリピンのPetalbyteやチリのAKRILLAといった周辺地域のアーティストまで視野に入れながら、「20年代的なグリッチポップ」という共通言語で現在地を定義しようとする姿勢は、単なる消費者というより思考する音楽愛好家の営為そのものです。
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