4月は、昭和歌謡からUKロック、電子音楽まで、時代と地域を横断する50作品を貪欲に聴き込んだ月です。 zhiyangが惹かれたのは、まずボーカルの質感です。スピッツの初期作からヨルシカ『second person』まで、歌声そのものの魅力を丹念に書き留めています。ヨルシカについては「曲調は明るいのに歌詞は寂しげ」というコントラストを見抜き、「めっちゃ良い作品」と高く評価。一方、昭和の歌い方を現代的にアップデートする乃紫『バグった女神』の試みには、「サビはもうちょっと頑張れ」と温かい批評を加えています。 もう一つの軸は、リズム隊への執着です。午前5時55分のEPでは「ドラム(特にキック)の主張」に驚き、ケミカル・ブラザーズ『Dig Your Own Hole』では「ドュムン、ドュムン!ガシャン、ガシャーン!」と音の輪郭を言葉にしています。OXIS、ผ้าอ้อม99999など、エレクトロニックやグランジ由来のビート構築に敏感で、その細部への注意力が評価の厚みを生み出しています。 見落とされやすいのは、zhiyangが「変なチグハグさ」や「ふざけた」音楽にこそ切実さを読み取る感性です。ผ้าอ้อม99999の馬鹿っぽさを「一周回って何か切実な叫び」と捉える視点は、音楽の真摯さが固苦しさと別物だという確信を示しています。4月のzhiyangは、聴き手としての一貫した美学を確立した月でした。
Generated by AI