音楽活動 12件
6月はジャンルの垣根が消える月でした。 スカイ・フェレイラの『Night Time, My Time』から始まったYassの6月は、契約問題で埋もれた才能への懺悔のような聴き方です。それがキム・ペトラスやオリヴィア・ロドリゴへと繋がり、メインストリームの枠組みの中での創意工夫を追いかけています。一方で、yulia『Kindness, she's so Jealous』やBlanca Paloma『Trenza mía』といった発見は、ジャンルそのものを超える作品ばかりです。Blanca Palomaはラテンポップとドラムンベースが同居し、Carolyn Polachekの遠い親戚のような存在として記述されています。 Ok Goodnight『stop/go』やSix Sex『ULTRA』は、テクニックと欲望の両方が渦巻く作品です。ポール・マッカートニーの宅録的作品やDeath Cab for Cutieの自分たちとの再会という、過去への向き合い方の多様性も特徴的です。Iceageまで含めると、Yassは2026年上半期で最も刺激的な音楽体験を重ねた聴き手の一人のようです。
FOR A NIGHT - EP
Ryan Case
Lucky to Be
Lily Meola
Foreign Tongues
ザ・ローリング・ストーンズ
Journey to the New: (Live at the Village Vanguard)
マーカス・ギルモア
MY SKYSCRAPER
Nirosta Steel
Your Day Will Come
Chanel Beads
THE BOOK for,
YOASOBI
Visitor (Deluxe)
シエナ・スパイロ
Night Time, My Time
スカイ・フェレイラ
Detour
キム・ペトラス
Kindness, she's so Jealous
yulia
you seem pretty sad for a girl so in love
オリヴィア・ロドリゴ
stop/go
Ok Goodnight
JEUNESSE DORÉE MUSIC
Guy2Bezbar
Trenza mía
Blanca Paloma
ULTRA
Six Sex
The Boys of Dungeon Lane
ポール・マッカートニー
I Built You A Tower
デス・キャブ・フォー・キューティー
If This Is It
DJ Seinfeld

For Love of Grace & the Hereafter
Iceage
ジャケットが良かったからという理由で聴いて知ったNYのプロデューサーのデビューEP。DisclosureやFred AgainといったUKの要素も血肉化していて非常に良く洗練されている。将来大物になるかも。
素晴らしいフォークアルバム&デビューアルバム。アコギやペダルスティールの左右の振り分けと録音が見事。「Bolo Blues」のベースも素晴らしい。Kacey Musgravesの最新作と本作は各楽器の優れた録音によってフォーク/カントリーを更新した作品として印象深い。ウィリー・ネルソンも参加している。
♥ 1
中音域の音が大きすぎない曲が良い。「Jealous Lover」とか。チャーリー・ワッツのロック畑ではないがゆえの性急さが作る空間性って独特だったのだなと。今回は良くも悪くも空間に隙間が無い録音が多い。
マーカス・ギルモアのドラムの凄まじさが良く分かるライブアルバム。タイトル曲が一番わかりやすい。
KindnessとAriel Pinkの交差点
ここ数週間で最もハマれたアルバム。NYで結成された音楽集団による本作において、ギターの軋み、ノイズ、スネア等々をマイクの近くで鳴らすことで音の生々しさを追求している。かといってチープな音ではない。つまりノイズ/ローファイの2020年代版。声を重ねたコーラスやユニゾンボーカルは非常に耳馴染みが良くポップと言っても良い。多角的に音が張り巡らされた非常に刺激的な作品。
日本や世界の各地を細かくツアーするという頭が下がるようなひたむきな活動がもたらしたものは、音楽性の幅ではなく禁欲主義と純化だった。ABサビの構成の強化、手数の多いアンサンブルとエレクトロニクスの配合。四つ打ちに収斂するリズム。新機軸は無く、音の定位はあまり変化も乏しく刺激不足。「これまでのどんな私よりも私になる New me」とは本作と今のYOASABIの事にしか聞こえないのだが、別人になった所が見たいかも。
音楽的幅は決して広くなく、ピアノやアコギで組み立てたであろう50s~60sのR&Bの楽曲が並ぶ。それがライブ・レコーディングのように録音されていて、かといってダイナミズムも無い。致命的なのは声の音量が大きすぎる。それが音数少なく料理した演奏の魅力を半減させてしまう。全てにおいて大味。
リズムや音は古くなっている部分も多々あるが、このレコードを聴くと、彼女はナンバーワンになってしかるべき存在だったなと思う。契約問題さえなければ。キム・ペトラスがレーサーのモチーフを使っているのも『Baby Driver』に彼女が出演していた事を思い出してしまう。
『Night Time,My Time』を思い出す。