音樂活動 62 筆
6月は、zhiyangさんが多様なジャンルへと興味を広げた月です。 マイルス・デイヴィスへの集中的なアプローチが印象的です。『In a Silent Way』では「ジャズとかそういうのを超えた魅力」と感じさせる普遍性に惹かれ、『My Funny Valentine: In Concert』のリズム感の格好良さ、『Porgy and Bess』の派手な入りにビビるなど、同じアーティストでも毎回新しい発見を積み重ねています。平行して『The Universe Smiles Upon You』のKhruangbinが引き起こす「体験してないノスタルジー」や、寺内タケシへの想起など、時間や地域を超えたグルーヴの繋がりを感識していく過程が見えます。 一方で日本語ボーカル作品への目配りも濃密です。君島大空の透きとおる声に「何度聞いても突き刺さる」と繰り返し触れ、メイ・シモネスの「日本語もりもりで追いかけてくる」歌詞世界に新鮮さを感じるなど、言語と音楽の関係性を意識的に聴き分けています。Arctic Monkeysの『Favourite Worst Nightmare』で「直撃世代だから贔屓目込みになっちゃう」と自覚しながらも「滅茶苦茶良い」と確信するなど、個人的な経験と客観的な評価のバランスを取る姿勢が一貫しています。 6月のzhiyangさんは、ジャズから日本のポップス、インディロックまで、音楽の構造や歴史的な繋がり、そして言葉の詩情を同時に聴き取る、贅沢な月を過ごしていました。
音樂活動 41 筆
5月は、zhiyangさんが幅広いジャンルを横断しながら、グルーヴと質感の良さで選曲している月でした。 最も熱量を感じるのは、ポストパンク系とダンス・ミュージックへの傾倒です。ザ・ラプチャーの「Echoes」では「ポストパンク的な金属質のギターサウンドでダンス」という組み合わせに惹かれ、Talking Headsの「Remain In Light」を「魔法みたいな一枚」と称しています。またJusticeやJPEGMAFIAなど、エレクトロニックな音で不協和音的な快感を求める傾向も明白です。一方、ミツメや相対性理論といった日本のバンド勢も重要で、特にミツメの「リピート」への言及から、躍動感あるドラムに心を掴まれた様子が伝わります。 興味深いのは、zhiyangさんが「上手じゃない歌い方が上手」「ぶっきらぼうな歌い方」といった、歌唱の「粗さ」や「ぎこちなさ」に惹かれている点です。Happy Mondaysやインナージャーニーへのコメントから、技巧よりも質感や空気感、不完全さのなかの一体感を重視する姿勢が見えます。5月のzhiyangさんは、完成度より個性と生々しさを求めていたようです。
音樂活動 80 筆
4月は、昭和歌謡からUKロック、電子音楽まで、時代と地域を横断する50作品を貪欲に聴き込んだ月です。 zhiyangが惹かれたのは、まずボーカルの質感です。スピッツの初期作からヨルシカ『second person』まで、歌声そのものの魅力を丹念に書き留めています。ヨルシカについては「曲調は明るいのに歌詞は寂しげ」というコントラストを見抜き、「めっちゃ良い作品」と高く評価。一方、昭和の歌い方を現代的にアップデートする乃紫『バグった女神』の試みには、「サビはもうちょっと頑張れ」と温かい批評を加えています。 もう一つの軸は、リズム隊への執着です。午前5時55分のEPでは「ドラム(特にキック)の主張」に驚き、ケミカル・ブラザーズ『Dig Your Own Hole』では「ドュムン、ドュムン!ガシャン、ガシャーン!」と音の輪郭を言葉にしています。OXIS、ผ้าอ้อม99999など、エレクトロニックやグランジ由来のビート構築に敏感で、その細部への注意力が評価の厚みを生み出しています。 見落とされやすいのは、zhiyangが「変なチグハグさ」や「ふざけた」音楽にこそ切実さを読み取る感性です。ผ้าอ้อม99999の馬鹿っぽさを「一周回って何か切実な叫び」と捉える視点は、音楽の真摯さが固苦しさと別物だという確信を示しています。4月のzhiyangは、聴き手としての一貫した美学を確立した月でした。
音樂活動 137 筆
3月は、心地よいリズムと異文化の響きに満ちた月でした。 zhiyangは16本のレビューで、メロディの力強さと予想外の構成転換を何度も味わっています。カネコアヤノの「できるだけ/友達がいる」では落ち着きから急転するドラムに驚き、RAYEの「THIS MUSIC MAY CONTAIN HOPE.」では長尺の終曲に満足感を見出しています。アルージ・アフタブの「Vulture Prince」やCA7RIELとPaco Amorosoの「FREE SPIRITS」といった作品では、エスニックなメロディやラテンの香りが強く印象に残っており、ジャンル横断的な聴き方が目立ちます。一方、Fcukersの再聴では記憶と現在の聞こえ方のズレを愉しみ、ずっと真夜中でいいのに。の「形藻土」ではシングル既出曲よりもアルバム曲の意外性に惹かれるなど、細部への目配りも細かいです。 評価のみの作品を含めた全体では、ステレオラブやMitski、ジル・スコットなど、実験的でありながら親密な声を持つアーティストへの接近が増えており、3月を通じて様々な時代と地域の音へ開かれた聴き方が培われていました。