音楽活動 16件
6月は、大作の再聴と新作の開拓が共存した月です。 照沼健太の月を彩ったのは、やはり古典への深掘りです。ニルヴァーナの『MTV Unplugged In New York』やマイケル・ジャクソンの『Thriller』『Off the Wall』は、いずれも5つ星の評価。特に『Off the Wall』については空間オーディオ版への高い評価を記しており、聴き慣れた作品こそ新しい技術で再発見する喜びが生まれると語っています。その一方で、米津玄師の『Bremen』に向けられたレビューは現在地からの問い直しに満ちています。「J-POP」そのものとしての壁を越える試みだったのか、それとも壁そのものを描いた作品だったのか。その問いは、今月の聴き手の関心の鮮度を示しています。 また『For Love of Grace & the Hereafter』への「AI時代に『生きてる』と感じられる音楽」という評価からは、2026年という時点での音楽的な求心力がどこにあるのかが見えてきます。ドレイクやスクリレックス、ディスクロージャーといった評価のみの作品群に、ポール・マッカートニーも加わり、古今東西の音像を横断する聴き方が明瞭です。 6月は、音楽との距離を柔軟に保ち続ける月でした。
音楽活動 23件
5月は照沼健太さんが、ジャズ古典と現代ポップスを縦横に行き来した月でした。 ジャズの名盤への没入が顕著です。ジョン・コルトレーンの「My Favorite Things」と「Giant Steps」、マイルス・デイヴィスの「Kind of Blue」と「"Four" & More」を相次いで五つ星評価。特に「My Favorite Things」のレビューでは「A Love Supremeが圧倒的に好きだったけど、放置してたら、なぜかこっちもかなり好きになってた」と、時間をかけて深まる聴き手の喜びが伝わります。「"Four" & More」については「壊滅的な傑作。このジャズの名盤に影響された数多くのドラマーが、いくつものロックバンドの未来を破壊してきたはず」と、歴史的な波及力まで思量する姿勢が見られます。 一方、現代ポップスでも目利きが冴えています。KESHA「ORIGAMI!」を「BLACKPINK『JUMP』の二番煎じ系K-POPを一撃で破壊しそうな一曲」と評し、サカナクション「Yoru No Odoriko」では「近所で小学生が踊ってた」と日常の中での出会いを記録。Doss「BIGFELLAFUNK」は「2026年式の最新型パンク」と時代性を読み取っています。 照沼健太さんの5月は、ジャズの奥行きに身を委ねながら、同時代の音楽の質感も敏感に受け止める月だったのです。
音楽活動 62件
4月は、マイルス・デイヴィスへの没入と、2026年のJ-POPの精度を問い直す月でした。 照沼健太さんが特に集中したのはマイルス・デイヴィスの諸作品です。『Kind of Blue』『In a Silent Way』『Sketches of Spain』から『On the Corner』『Doo-Bop』まで、時代を横断する再評価の時間。『In a Silent Way』について「ジャンルを超越した殿堂入りの名作。世の中の名盤でも、ここまでの作品はなかなかない」と記したように、その音域の深さを改めて感受していた様子が伝わります。 同時に、現代のJ-POPの最先端にも向き合っていました。藤井風の『Pre: Prema』を「J-POPのひとつの到達点。ヒップホップ、シティポップ、R&B、ゴスペル、ジャズ、歌謡に民謡が濾過されて、ボトルいっぱいにきれいな水があつまった」と讃え、Vaundyの「イデアが溢れて眠れない」では「曲名が良すぎる。昨年の『僕にはどうしてわかるんだろう』に続くベスト曲名 of the Year候補」と、言葉と音の精密さを追っていました。 古典の権威と現代の創意。その両極を往復する4月でした。
音楽活動 32件
3月は再発見と新しさの共存です。 照沼健太さんは今月、時間軸を自由に行き来する聴き方をしていたようです。『Harry Styles』について「2017年にロックをやるの、本当にすごい」と驚き、その数日後に同じハリーの新作『Kiss All The Time. Disco, Occasionally.』を聴いて「自分の青春だから、むず痒い」と感じています。リバイバルの波に翻弄されつつも、彼のトレンド外しが「結果それがトレンドになるのが彼のヤバさ」と認識する目利きぶりです。一方、『DE9 | Closer to the Edit』では5つ星をつけ「音楽との向き合い方/聞き方を変えてくれたマスターピース」と記しました。アンビエントの巨匠リッチー・ホーティンの作品との出会いは、今月の照沼健太さんにとって別の意味での再発見だったのかもしれません。 評価のみですがBlonde』『Portrait of My Heart』『Unknown Pleasures』『Is It It』『In Utero』と全て5つ星。実験性と完成度の両立する作品群への傾倒が見えます。日本の作品ではBUMP OF CHICKEN』『米津玄師』『藤井 風』と幅広く、バッド・バニーやMitskirなど海外新世代勢も視野に入っています。音楽の時代や国籍を超えた貪欲さが、3月の聴き方を特徴づけていました。